今回は、自分が2015年ごろ通っていた高校「Bodwell High School(以下、BHS)」や、カナダ・バンクーバーへの留学についての話です。
カナダの学校に在籍して良かったことや、留学前に知っておけば良かったことなどを書いていきたいと思います。
ほぼ自分の振り返りのための記事ですが、過去の自分や親のように「BHSという学校やカナダ留学について知りたい」という方の何かしらの参考になれば幸いです。
自己紹介と留学しようと思った理由
簡単に自己紹介をすると、私はエンジニアをしながら通信制大学でコンピューターサイエンスを学んでいる20代の女性です。
AO入試でMARCHに行きたい
自分が高校留学をしようと思ったのは15歳くらいのときで、その理由は以下の4点です。
- 地元にいいと思える進学先がなかった
- 英語圏の文化や教育に興味があった
- AO入試で大学に入りたかった
- 英語が好き
自分が育った地方都市の高校では、あまり留学や都内の大学への推薦制度が充実していませんでした。
私はもともと英語が好きで海外にも興味があったので、将来は都内の大学(できればMARCHとか)の国際系学部に進みたいと思っていました。
しかしその進路を叶えるためには、地元の高校を出てセンター試験等を受けるより「帰国子女・AO入試で受験したほうが楽なのでは?」という考えに至りました。
そして親に頼んで留学させてもらい、卒業後は目論見どおりAO入試で某R大学の国際系学部に進学できました。
今考えると早稲田や慶應も受験したほうが良かったかもしれませんが、私はとりあえず都会のおしゃれキャンパスで大学生活を送りたかったので以下の条件で大学を選びました。
- 偏差値60以上ある
- キャンパスがおしゃれ
- キャンパスの立地がいい
- 帰国子女の需要がある
しかし大卒後は学業と全く関係ない職種(エンジニア)に就いたので、いま再び通信制大学に入ってコンピューターサイエンスを勉強しています\(^o^)/永遠に学生かーい
カナダ留学を選んだ理由
英語圏の国の中で自分がカナダを選んだ理由として、以下の3点が挙げられます。
- 費用
- 治安
- 行きたい学校があったから
もともとイギリスにも興味があったのですが、イギリスの留学は全体的に費用が高かったので候補から除外。アメリカは主に治安と費用の理由で候補から外しました。
一方、カナダは他の留学先に比べるとやや費用が安かったことと、治安も比較的安定しているため好印象を持っていました。
そんな中、BHSを見つけてカナダへの留学を決定した次第です。
BHSの魅力、進学して良かったこと
私の場合、留学の目的は帰国子女・AO入試の出願資格取得だったので、学校選びでは現地校らしさより馴染みやすさの方を重視していました。
そこでインターネットで学校を調べるうちにBHSを見つけ、以下の4点に魅力を感じたことを覚えています。
- 国際的な校風・留学生慣れしている
- 早く卒業できる
- ESLが充実している
- 寮生活とホームステイの両方が体験できる
国際的な校風
1点目に、国際的な校風であること。
具体的には中国やロシアなどから来た学生が多く、他にもヨーロッパやアフリカなど色々なバックグラウンドの学生が在籍しています。
自分の留学目的は現地進学ではなく「とりあえず帰国子女・AO入試の参加資格を取ること」だったので、特に国際的な校風は馴染みやすそうで良いと感じました。
また、留学生が多い学校なだけに、後述の第二言語としての英語教育制度が整っていることや、教師陣に留学生慣れした人が多いというのもBHSに通うメリットだと思います。
早く卒業できる
次に魅力に感じたのは、早く卒業できること。
カナダの高校は、大学のように取得単位数が要件に足りれば卒業できる仕組みです。
特にBHSでは秋・春学期と7月で10科目授業を取れるという珍しい(?)学期制度のため、この単位取得のスケジュールを早めることができます。
(自分が在籍していたときは完全に3学期制だった気がしますが、今は秋・春学期になっているようです。私は最近の事情はよく分からないので、詳しくはBHSの公式サイトをご参照ください。)
自分はこの学期制度のおかげで2年ぴったりで卒業でき、滞在費をかなり抑えられました。
ESLが充実
BHSでは本科の授業に入る前に、ESL(第二言語としての英語)と呼ばれる授業を受ける必要があります。
ESLのクラスは生徒のレベルに合わせて細分化されており、本科に入る前にしっかり英語の準備ができます。
カナダの公立学校から転校してきた人の中には
「公立校ではレベルに合わない授業しか出席させてもらえなかった」
「授業が基本的に放置プレイ」
という経験をされた方もいたので、英語のサポートが手厚いというのはBHSの良い所だと思いました。
あとは、次項で述べる通り、寮と下宿の両方が体験できることがBHSのメリットだと思います。
寮生活VSホームステイ
BHSでの滞在方法には寮生活とホームステイの2種類があります(ちなみに価格はホームステイの方が若干安く収まります)。
自分は最初の1年を寮、2年目はホームステイにしました。
寮の特徴
寮生活の利点は「勉強しやすい」「寮が学校内にあるため、始業ギリギリまで寝ていられる」の2点で、逆にデメリットは「あまり一人になれない」所でしょうか。
寮では勉強時間(スタディータイム)という制度があり、そこでネイティブの講師に作文をチェックしてもらったり数学の宿題を見てもらったりというサポートを受けられました。
これがあったおかげで、成績も割と問題なく卒業できました。
(今まで気にしたことがなかったのですが、卒業証書を見たら「graduated with honours(よい成績で卒業)」と書いてありましたw)
ただし、寮は漏れなく全員相部屋だったので一人が好きな自分としては一人の時間を作りづらいことがきつかったです。
ホームステイの特徴
ホームステイの主なメリットは「一人部屋がある」「現地家庭の文化を学べる」ことの2点で、デメリットは「滞在先は選べない」ことです。
自分はたまたまとても親切なホストにお世話になり、サンクスギビングなどの家族行事にも参加させてもらいました。
ホームステイ生活も毎日充実しておりいい体験になったと思います。
BHSについて知っておいた方がいい点
BHSでは学業でのサポートがかなり充実しており、とても良い教育を受けられました。
しかし、留学生の受け入れが中心であるという特徴から、若干デメリットに取ることが出来る部分もありました。
学校の規模
BHSに行く前に知っておいた方がよかったかな?と思ったのは、学校の規模について。
今は自分がいた頃よりかなり生徒数も増え、授業も充実しているようなのでもう当てはまらないかもしれません。
しかし2010年代はまだ在籍している生徒数がまだまだ少なく、履修しようと思っていたフランス語の授業が中止になったという出来事がありました。
在籍生徒数が少ないと手厚いサポートが受けられる一方、クラブ活動や選択授業の幅が限定されがちなので、これは一応知っておいた方がいいかもしれません。
高校留学してよかったこと
両親にはだいぶ金銭的負担をかけてしまいましたが、留学に行かせてもらってとても感謝しています。
高校留学して良かったと感じるのは、英語のおかげで進路選択でかなり得していること。これに尽きます。
英語のおかげで得することが多い
日本では英語にまだ苦手意識を持つ人は多く、ある程度英語を使えるだけで若干レアな人材とみなされます。
例えば、英語がそれなりにできることで以下のような場面で有利に戦えました。
- 大学入試
- 大学での交換留学・奨学金の選考
- エンジニアに転職のとき(英語でプログラミングを学ぶことで学習費を抑えられた)
- 会社でも若干重宝されるかも(案外、エンジニアは英語喋れる人が多いですが…)
数えるとキリはありませんが、これまでの生活のなかで英語が有利に働いたことは山ほどあります。
自分の人生、ほぼ英語のおかげで楽できたと言っても過言ではないでしょう。
高校留学した方がいい人
さいごに、以上を踏まえて高校留学した方がいい人を(勝手に)紹介します。
自分の意思で留学したい人
個人的に留学した方がいいと思う人は、自分の意思で留学したいと思っている方です。
もうほんと、これに尽きます。
自分は留学するまで
「留学は頭が良くて考えがしっかりしている富裕層の子供がするものなのに、自分なんかが行って大丈夫かな?」
という謎のイメージを持っていましたが、実際に留学してみるといろいろな事情の人がいましたし、みんな中身は普通の高校生でした。笑
しかし、その中でもやはり自分なりに目標を持って留学を決めた人はしっかり現地で勉強して、留学経験をその後の学業や仕事にうまく活かせている場合が多いなと思います。
だから動機は「将来モテたいから」でも「センター試験を受けたくないから」でも、本当になんでもいいのです。
でも、自分の意思で、本気で留学したいと思っていることが大事だと思います。
いやいや、自分で留学したいと思ってないのに留学してる人なんているの?と思うかもしれませんが、実際現地に行ってみると親に半ば強制的に送られてきたという方も割といました。
このような親に送られてきたタイプの方は滞在先の国や学校のことについて不満をよく漏らしていたり、途中で帰国してしまったりとこちらもかわいそうな気持ちになりました。
だから尚更、留学は自分の意思で行きたい人が行った方が良いと思います。
自分も留学前は「英語できないし、大丈夫だろうか」と不安になりましたし、そういえば授業の初日は何が宿題なのかも分かりませんでした(笑)。
でも、こんな自分でも案外ちゃんと卒業できたから大丈夫ですよ!
まとめ
今回は、自分が10代の頃に通っていた学校と、カナダ留学についての話でした。
まとめると、高校留学で英語を使って学ぶ体験ができたことで、その後の大学進学・留学選考・エンジニアに転職してから…色々な場面で経験が役に立ったと感じることが多々ありました。
もちろん留学ができたのは親のお金のおかげなので、私はとても運が良かったと思います。
卒業からもうすぐ10年くらい経ちますが、バンクーバーは本当に美しい街で何度もまた訪れたいなと思っています。